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ドイツ生活で重要な保険について

ドイツで生活を始める際には、住居契約や住民登録とあわせて、保険の加入状況も早い段階で確認することが重要です。

日常生活では、本人に悪意がなくても、わずかな不注意から高額な損害が発生することがあります。特に集合住宅では、水漏れ、火災、鍵の紛失、自転車事故などによって、自分の住居だけでなく、オーナーの建物や近隣住民にも被害を与える可能性があります。

ドイツで賃貸住宅に居住する場合、特に重要なのは次の2つです。

・Privathaftpflichtversicherung:個人賠償責任保険
・Hausratversicherung:家財保険

この2つは似ているように見えますが、補償する対象が異なります。

簡単に説明すると、

・他人に与えた損害を補償するのがPrivathaftpflichtversicherung
・自分の家具や家電などを補償するのがHausratversicherung

です。

1.個人賠償責任保険

Privathaftpflichtversicherung

個人賠償責任保険は、日常生活の中で誤って他人にけがをさせたり、他人の物を壊したりして、法律上の損害賠償責任を負った場合に備える保険です。

ドイツでは、自分の過失によって他人に損害を与えた場合、原則としてその損害を自己負担で賠償しなければなりません。賠償額に一般的な上限があるわけではなく、重大な人身事故では、治療費、介護費、休業損害、将来の逸失利益などにより、非常に高額になる可能性があります。

ドイツの消費者センターも、個人賠償責任保険は生活上不可欠な保険であり、経済的に生活を脅かすリスクをカバーするものと説明しています。(Verbraucherzentrale)

主な補償対象

一般的には、次の3種類の損害が対象になります。

人身損害

Personenschäden

他人にけがをさせたり、健康上の損害を与えたりした場合です。

例:

・自転車で歩行者に衝突し、けがをさせた
・買い物中に誤って他人を転倒させた
・子どもが遊んでいる際に第三者へけがをさせた
・管理が不十分な物が落下し、通行人にけがをさせた

人身損害では、治療費だけでなく、休業補償、介護費用、慰謝料、後遺障害に関する補償などが発生することがあります。

物的損害

Sachschäden

他人が所有する物を壊したり、傷つけたりした場合です。

例:

・友人のスマートフォンを落として壊した
・借りていた物を誤って破損した
・自転車で駐車中の車に傷を付けた
・子どもが他人の窓ガラスを割った
・水漏れによって下階の天井や壁を損傷させた

純粋な経済的損害

Vermögensschäden

けがや物の損傷を直接伴わず、第三者に金銭的な損害を与えた場合です。

例:

・自分の過失によって第三者が予定していた業務を行えなくなった
・事故により店舗や事業者に営業上の損失を与えた

すべての経済的損害が対象になるわけではなく、補償内容は契約によって異なります。

2.賃貸住宅の損害

Mietsachschäden

賃貸住宅に居住する場合は、個人賠償責任保険にMietsachschädenと呼ばれる賃借物損害の補償が含まれているか確認してください。

Mietsachschädenとは、借りている住宅や、オーナーが所有する設備を誤って損傷させた場合の補償です。

対象となる可能性がある事例

・洗面台に重い物を落として割った
・浴槽やシャワー設備を誤って破損した
・フローリングに大きな損傷を与えた
・ドアや備え付け設備を不注意で壊した
・洗濯機の接続不良で建物に水害を与えた
・ろうそくや調理器具が原因で建物を焦がした

保険商品によっては、ガラス、電気設備、暖房設備、家具付き物件の家具などが対象外、または補償額が制限されていることがあります。

通常の使用による摩耗、経年劣化、石灰汚れ、カビ、清掃不足などは、突発的な事故ではないため、個人賠償責任保険の対象にならないことが一般的です。

また、故意に発生させた損害は補償されません。

3.鍵を紛失した場合の補償

Schlüsselverlust

ドイツの集合住宅では、1本の鍵で次の場所を開けられるSchließanlageと呼ばれる共通施錠システムが使用されていることがあります。

・建物の正面玄関
・自分の住戸
・地下室
・ゴミ置き場
・地下駐車場
・共用自転車置き場

このような鍵を紛失すると、自分の部屋のシリンダーだけでなく、建物全体の施錠システムの一部または全部を交換しなければならない場合があります。

その結果、数千ユーロから、建物の規模によってはそれ以上の費用が発生する可能性があります。ドイツの消費者センターも、共通鍵の紛失では自動車1台分に相当する費用が生じることがあり、個人賠償責任保険により補償される場合があると案内しています。(Verbraucherzentrale)

保険を選ぶ際は、次の項目を確認してください。

・private Schlüssel:私用の鍵
・fremde private Schlüssel:他人から借りた私用鍵
・berufliche Schlüssel:会社やオフィスの鍵
・Schlüsselverlust:鍵紛失補償
・Schließanlagen:共通施錠システムの交換費用

会社の鍵やオフィスの鍵は、通常の私用鍵とは別の補償項目となる場合があります。駐在員や会社員は、業務用鍵も補償対象になっているか確認した方が安全です。

鍵を紛失した場合の対応

・管理会社またはオーナーへ直ちに連絡する
・盗難の可能性がある場合は警察へ届け出る
・保険会社へ速やかに連絡する
・鍵の種類と本数を確認する
・自己判断で鍵交換を発注しない
・管理会社からの費用明細や見積書を保管する

住所が分かる書類と一緒に鍵を紛失した場合は、第三者が住宅を特定できる危険性が高いため、特に緊急性があります。

 

4.個人賠償責任保険が支払わない主なケース

一般的に、次のようなケースは補償対象外となります。

・故意に発生させた損害
・自分自身の物への損害
・同じ保険契約で補償されている家族の物への損害
・通常の摩耗や経年劣化
・契約上の義務だけに基づく支払い
・職業上または事業活動中に発生した損害
・自動車やオートバイの運転により発生した損害
・犬や馬など、別の保険が必要な動物による損害
・罰金、行政上の制裁金
・借りた物に関する一部の損害
・長期間にわたり徐々に進行した損害

自動車事故はKfz-Haftpflichtversicherung、犬による損害はHundehalterhaftpflichtversicherungなど、別の保険で補償します。

5.保険会社には損害賠償請求を確認する役割もある

個人賠償責任保険は、請求された金額を無条件で支払う保険ではありません。

保険会社は、次の点を確認します。

・加入者に法律上の責任があるか
・請求金額が妥当か
・損害と事故の因果関係があるか
・経年劣化が考慮されているか
・保険契約の補償対象か

正当な損害賠償請求であれば保険会社が支払いを行い、不当または過大な請求であれば、加入者に代わって拒否または争う役割もあります。BaFinも、個人賠償責任保険は法的に有効な請求を補償すると同時に、根拠のない請求を防御する機能を持つと説明しています。(BaFin)

そのため、オーナーや第三者から損害賠償を請求された場合は、すぐに責任を認めたり、自分で支払いを約束したりせず、まず保険会社へ連絡してください。

6.家財保険

Hausratversicherung

家財保険は、自分が所有する家具、家電、衣類、日用品などが、火災、漏水、盗難などによって損害を受けた場合に補償する保険です。

個人賠償責任保険が「他人に与えた損害」を対象とするのに対し、家財保険は「自分の所有物」を対象とします。

ドイツの消費者センターによると、一般的な家財保険は、火災、給水管からの漏水、侵入盗難、強盗、侵入に伴う破壊行為、暴風やひょうなどを補償します。保険事故が発生した場合、通常は同等品を新たに購入するための再調達価格が基準になります。(Verbraucherzentrale)

家財に含まれる主な物

・家具
・テレビ、パソコン、家電製品
・衣類、靴
・食器、調理器具
・書籍
・スポーツ用品
・楽器
・カメラ
・装飾品
・自分で購入した照明器具
・自転車
・現金、宝石、貴金属などの貴重品

現金、宝石、美術品、高級時計などについては、補償上限や保管条件が設定されていることがあります。

家具付き住宅の場合、オーナー所有の家具は、原則として入居者自身の家財には含まれません。オーナーの家具を入居者が誤って壊した場合は、家財保険ではなく、個人賠償責任保険のMietsachschädenや借用物損害の対象となるかを確認します。

7.家財保険の主な補償事例

火災

Feuer

・調理中の火災で家具や家電が焼けた
・電気機器の発火で室内の家財が損傷した
・近隣住戸の火災による煙やすすで家財が汚損した
・落雷や爆発により電化製品が損傷した

ただし、単なる焦げ跡や、物が燃え広がらなかった小規模な損傷は、契約上の火災に該当しないことがあります。

水道管からの漏水

Leitungswasser

・給水管が破裂し、家具や衣類が水浸しになった
・洗濯機や食器洗い機の給水ホースから水が漏れた
・上階からの漏水で自分の家具や家電が損傷した
・暖房管から漏れた水によって家財が損傷した

家財保険が対象とするのは、通常、配管や接続設備から予期せず漏れた水です。

次のような水害は、通常のLeitungswasser補償では対象外となる可能性があります。

・窓を開けたままにして雨が吹き込んだ
・地下水や河川の氾濫
・大雨による浸水
・排水管からの逆流
・長期間放置された湿気
・結露やカビ

洪水、大雨、逆流などは、Elementarschadenversicherungと呼ばれる自然災害補償を追加しなければ対象にならないことがあります。

侵入盗難

Einbruchdiebstahl

・ドアや窓を破壊され、家財を盗まれた
・侵入者によって室内を荒らされた
・強盗によって所有物を奪われた
・盗まれた鍵を使用して侵入された

通常の盗難とEinbruchdiebstahlは異なります。

例えば、玄関を施錠せずに外出し、第三者がそのまま入って物を持ち去った場合や、外出先でスマートフォンを置き引きされた場合は、通常の家財保険では補償されない可能性があります。

侵入盗難として補償を受けるためには、ドアや窓をこじ開けた痕跡など、第三者が不正な方法で住宅へ侵入したことを示す必要があります。(Verbraucherzentrale)

暴風・ひょう

Sturm und Hagel

・強風により窓が破損し、室内の家財が損傷した
・ひょうによりバルコニーの家財が壊れた
・強風で屋根が損傷し、雨水により家財が被害を受けた

窓を閉め忘れて雨が吹き込んだ場合などは、補償されない可能性があります。

 

8.自転車盗難

ドイツでは自転車の盗難が多いため、自転車を所有する場合は補償内容を確認してください。

一般的な家財保険では、鍵の掛かった地下室や住宅内から自転車が盗まれた場合は補償されても、駅前や道路上で盗まれた場合は補償されないことがあります。

屋外での盗難を補償するには、Fahrraddiebstahlなどの追加補償が必要になる場合があります。

確認すべき内容は次のとおりです。

・屋外での盗難が対象か
・夜間の時間制限があるか
・補償額の上限
・指定された種類の鍵を使用する必要があるか
・自転車本体だけでなく、固定物に施錠する必要があるか
・電動自転車のバッテリーが対象か
・購入証明書が必要か

高額な自転車やE-Bikeを所有する場合は、家財保険の追加補償だけで十分か、専用の自転車保険が必要かを比較してください。

9.ガラス損害

Glasversicherung

窓ガラス、家具のガラス、ガラストップの調理台などの破損は、通常の家財保険や個人賠償責任保険で必ず補償されるわけではありません。

必要に応じて、GlasversicherungまたはGlasbausteinと呼ばれる追加補償を検討します。

対象になり得るものは次のとおりです。

・窓ガラス
・室内ドアのガラス
・ガラス製のテーブル
・鏡
・ガラス製家具
・セラミックまたはガラス製のコンロ天板

ただし、食器、飲用グラス、電球、スマートフォンやテレビの画面などは対象外となることがあります。

家具付き物件の場合は、オーナー所有のガラステーブルやIH・セラミックコンロが、どの保険で補償されるかを事前に確認することが重要です。

10.自然災害補償

Elementarschadenversicherung

一般的な家財保険では、すべての自然災害が自動的に補償されるわけではありません。

Elementarschädenの追加補償では、契約によって次のような災害が対象になります。

・洪水
・大雨による浸水
・排水管からの逆流
・地震
・地盤沈下
・地滑り
・雪の重み
・雪崩

地下階、半地下、河川周辺、大雨時に浸水しやすい地域に住む場合は、特に確認が必要です。

通常のHausratversicherungに「Sturm und Hagel」が含まれていても、洪水や大雨による浸水まで含まれているとは限りません。

11.保険金額と過少保険

Unterversicherung

家財保険では、実際に所有する家財の価値に対して、保険金額が低すぎないよう注意が必要です。

例えば、家財の再購入価格が80,000ユーロであるにもかかわらず、保険金額を40,000ユーロに設定していると、部分的な損害でも補償額が減額される可能性があります。

保険会社によっては、住居面積1平方メートルあたり一定額を設定することで、Unterversicherungsverzichtと呼ばれる過少保険の適用放棄を付けられる場合があります。

契約時には次の点を確認してください。

・正確な住居面積
・家具や家電の再購入価格
・高価な時計、宝石、美術品
・楽器、カメラ、パソコン
・自転車やスポーツ用品
・仕事で使用する機器
・地下室や物置に保管している物

家財保険では、購入時の中古価格ではなく、同等の物を新しく購入するための価格が基準になることが一般的です。(Verbraucherzentrale)

12.個人賠償責任保険と家財保険の違い

水漏れを例にすると、違いが分かりやすくなります。

洗濯機のホースが外れ、室内と下階に水害が発生した場合:

・自分の家具や家電
 Hausratversicherungの対象となる可能性があります。

・オーナー所有の床、壁、建物設備
 原因について入居者に賠償責任がある場合、PrivathaftpflichtversicherungのMietsachschädenが対象となる可能性があります。

・下階の住民が所有する家具や家電
 入居者に責任がある場合、Privathaftpflichtversicherungの対象となる可能性があります。

・建物内部の配管そのもの
 通常は建物所有者側の建物保険や修繕責任の問題になります。

同じ事故でも、損傷した物の所有者と事故原因によって、対応する保険が異なります。

13.家族、配偶者、子どもの補償

保険加入時には、誰が被保険者に含まれているか確認してください。

保険商品には、一般的に次のような区分があります。

・Single-Tarif:本人のみ
・Paar-Tarif:本人と配偶者またはパートナー
・Familien-Tarif:本人、配偶者、子どもなど

同居しているからといって、配偶者やパートナーが自動的に補償されるとは限りません。

子どもについては、年齢、就学状況、職業訓練、大学在学、婚姻、別居などによって補償条件が変わります。

また、小さな子どもは法律上、損害賠償責任を負わない場合があります。この場合でも保険金を支払う「deliktunfähige Kinder」の補償が含まれているか確認すると安心です。

14.犬を飼う場合

犬による損害は、通常のPrivathaftpflichtversicherungでは補償されません。

犬を飼う場合は、Hundehalterhaftpflichtversicherungと呼ばれる犬飼育者賠償責任保険が必要です。

例:

・犬が人をかんだ
・犬が道路へ飛び出し、交通事故を引き起こした
・犬が賃貸住宅のドアや床を損傷した
・犬が他人の犬へけがをさせた

ノルトライン=ヴェストファーレン州では、犬の大きさや犬種などによって賠償責任保険が法律上必要になる場合があります。

犬を飼う場合は、保険だけでなく、自治体への犬税登録、マイクロチップ、犬種別の届出義務なども確認してください。

猫や一般的な小動物による損害は、通常の個人賠償責任保険に含まれることがありますが、契約内容を確認する必要があります。

15.保険加入時に確認すべきポイント

個人賠償責任保険

・補償限度額が十分か
・人身、物的、経済的損害が含まれているか
・Mietsachschädenが含まれているか
・鍵の紛失が含まれているか
・会社やオフィスの鍵も対象か
・借りた物への損害が対象か
・家族やパートナーが含まれているか
・子どもの補償条件
・海外滞在中の補償
・自己負担額
・保険会社が不当請求を防御する機能
・犬などの動物が別契約になっていないか

賠償責任保険は、高額な人身損害に備えるため、補償限度額を低く設定しすぎないことが重要です。

家財保険

・住居面積が正しく登録されているか
・再調達価格で補償されるか
・火災、漏水、盗難、暴風、ひょうが対象か
・Elementarschädenが必要か
・自転車盗難が対象か
・地下室や物置の家財が対象か
・貴重品の補償上限
・ガラス補償が必要か
・ホテル滞在中などの外部補償
・長期不在時の条件
・自己負担額
・過少保険の適用放棄があるか

16.保険加入時の申告

保険申込みでは、質問に正確に回答してください。

主な申告事項は次のとおりです。

・住所
・住居面積
・入居開始日
・住宅の利用形態
・単身、夫婦、家族
・過去の保険事故
・以前の保険契約の解約歴
・自転車や高額品の価値
・犬などの動物の有無

保険料を安くするために、住居面積、家財の価値、過去の事故歴などを事実と異なる内容で申告すると、事故発生時に保険金を減額または拒否される可能性があります。

引っ越し、結婚、同居人の増加、子どもの誕生、高価な物の購入などがあった場合は、契約内容の変更が必要か確認してください。

17.事故が発生した場合の対応

保険事故が発生した場合は、被害を最小限に抑えることが最優先です。

水漏れの場合

・水道の元栓または該当する給水栓を閉める
・電気設備に危険がある場合は近づかない
・管理会社またはオーナーへ連絡する
・下階の住民へ知らせる
・写真や動画を撮影する
・保険会社へ連絡する

火災の場合

・生命の安全を最優先する
・必要に応じて112へ通報する
・煙のある場所へ戻らない
・消防または警察の記録を保管する
・管理会社と保険会社へ連絡する

盗難の場合

・室内へ不用意に入らない
・警察へ通報する
・壊されたドアや窓を撮影する
・盗まれた物の一覧を作成する
・購入証明書、写真、製造番号を準備する
・銀行カードや携帯電話を停止する
・保険会社へ速やかに届け出る

第三者へ損害を与えた場合

・被害の拡大を防ぐ
・相手の氏名と連絡先を確認する
・事故状況を写真で記録する
・目撃者がいれば連絡先を確認する
・保険会社へ連絡する
・責任や支払額を自己判断で確定しない
・現金でその場で支払わない

18.損害の証拠を残す

保険金請求では、損害が発生した事実と、損害品の所有や価値を証明する必要があります。

日頃から次のものを保管しておくことを推奨します。

・購入時のレシートや請求書
・製品の型番、製造番号
・高価な物の写真
・住居内全体の写真や動画
・保証書
・修理見積書
・警察の届出番号
・管理会社とのメール
・入居時のÜbergabeprotokoll

書類や写真は、住宅内のパソコンだけでなく、クラウドなど住宅外からもアクセスできる場所へ保存しておくと安全です。

 

19.保険に加入していても注意義務はなくならない

保険は、日常の清掃や住居管理を代わりに行うものではありません。

次のような損害は、補償されないか、保険金が減額される可能性があります。

・石灰汚れを長期間放置した
・換気や暖房をせず、カビを発生させた
・排水不良を長期間報告しなかった
・窓を開けたまま外出し、雨水が入った
・玄関の鍵を掛けずに外出した
・洗濯機から水が漏れているのを知りながら使用した
・故障を放置して損害を拡大させた
・保険会社へ事故を遅れて報告した
・証拠を残さず、損傷品をすぐに廃棄した

保険加入後も、事故を防止し、発生した損害を拡大させない義務があります。

20.加入を推奨するタイミング

個人賠償責任保険と家財保険は、住居へ入居してから検討するのではなく、原則として入居日までに補償を開始することを推奨します。

特に入居初日は、次のような事故が起こりやすい時期です。

・引っ越し作業中に床や壁を傷つける
・家具や家電を破損する
・洗濯機の接続を誤る
・鍵を紛失する
・他の居住者や共用部分へ損害を与える

保険には、契約の申込み日と補償開始日があります。申込みをしただけで直ちに補償が開始するとは限らないため、Versicherungsbeginnを必ず確認してください。

すでに発生している損害や、契約前に原因が発生した事故を、後から加入した保険で補償することはできません。

最低限加入を検討すべき保険

ドイツで賃貸住宅に居住する場合は、少なくとも次の2つを基本の保険として検討してください。

Privathaftpflichtversicherung

他人、オーナー、建物、近隣住民などへ与えた損害に備えます。

特に確認する項目:

・Mietsachschäden
・Schlüsselverlust
・十分な補償限度額
・家族全員の補償

Hausratversicherung

自分の家具、家電、衣類などの損害に備えます。

特に確認する項目:

・Feuer
・Leitungswasser
・Einbruchdiebstahl
・Sturm und Hagel
・必要に応じてElementarschäden、Fahrraddiebstahl、Glas

まとめ

保険は、日常的な汚れや経年劣化を補償するものではありません。しかし、突発的な事故によって発生する大きな経済的負担を軽減するためには、非常に重要です。

特に個人賠償責任保険は、自分の家具や家電を守るためではなく、他人に与えた損害に備える保険です。重大な人身事故や水漏れ事故では、賠償額が本人の支払能力を大きく超える可能性があります。

一方、家財保険は、火災、漏水、侵入盗難などによって、自分の生活用品を一度に失うリスクに備えます。

保険を選ぶ際は、保険料の安さだけでなく、次の点を確認してください。

・何が補償されるか
・何が補償されないか
・誰が被保険者になっているか
・補償額はいくらか
・自己負担額はいくらか
・鍵、賃貸設備、自転車、自然災害が含まれるか

実際の補償可否は、事故の状況と各保険会社の契約条件によって判断されます。契約前には、Versicherungsbedingungenと補償内容を確認し、不明点がある場合は保険会社または保険代理店へ相談してください。

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